NTFSでは、1ボリュームのサイズは最大で2の32乗セクタまでなので (理論的には2の64乗セクタおよび2の64乗クラスタまで可能)、 ボリュームの最大サイズは2Tbytesまで利用できます。 またファイル・サイズの最大は2の64乗まで利用できます (FAT16ファイル・システムでは2の32 乗=4Gbytesまで)
ディスクをRAID0(ミラー・ボリューム)、RAID1(ストライプ・ボリュー ム)、 RAID5(パリティ付きストライプ・ボリューム)構成にして、アクセス 性能 や耐障害性を向上させることができます。
ファイルの更新や作成処理の途中で電源断などの障害が発生した場合は、 ファイル・システムへ行った適用のログに基づいてその処理をロールバック し、ファイル・シス テムに不整合が起こらないようにしています。 FATファイル・システムでは、このような障害が発生すると、FATの内容が 壊れたり、未使用クラスタの情報が間違って記録されたりして、 ファイル・システムにダメージを受けることがありますが、NTFSではその 影響は最小限に抑えられます。
ディレクトリ・エントリに対するファイル名の記録はB+ツリー構造を 使っているので、単一のディレクトリに多数のエントリが存在していても、 検索やアクセスが高速です(FATでは、エントリ数が増えると、それに比例 してアクセス時間が増える)。
NTFSでは、各ファイルやディレクトリごとにACL(アクセス制御リスト)を 設定し、ユーザーやグループに対してアクセス権の設定(読み出し、 書き込み、走査、作成、削除などの許可/不許可の設定)や、 監視の設定(ファイルを読み書きしたことなどを監視する)を行うことが できます。
NTFSでは、1つのファイルの中に複数のストリームを格納することができます。
NTFS上のファイルやディレクトリにはそれぞれ所有者が設定されるが、 これを使って、各ユーザーごとのディスクの使用量を把握し、あらかじめ 設定されたサイズ以上の利用を制限することができます。
ファイルやフォルダ、ボリューム全体の内容を圧縮して、ディスクの容量を 見かけ上増やすことができます。圧縮は個々のファイルやフォルダごとに設定 できるので、ユーザーや目的に応じてきめ細かく圧縮機能を適用することが できます。
Windows 2000のNTFSでは、ファイルやフォルダの内容を暗号化してディスクに 記録することにより、例えばディスク・ドライブそのものが 盗難にあったと しても、その内容を読み出せなくするEFS(Encrypting File System)の機能が 追加されました。
リパース属性という拡張属性をファイルシステム上に記録しておき、 この情報を使って、物理的に存在する場所とは異なる場所に、あたかも フォルダが存在しているかのように操作可能にする機能(UNIXの シンボリックリンクに相当する機能)。
ある種のアプリケーション(データベースなど)では、ファイルのほとんどの 部分が無記録状態(空)になっていて、実際にデータが記録されている部分が 非常に少ないという場合がある。このようなファイル をスパース(疎な) ファイルといい、NTFSでは、実際にデータが記録されていない部分に対しては ファイル・クラスタを割り当てないようにで きる。これにより、無駄な クラスタを割り当てることなく、スパース・ファイルを効率よくサポートする ことができます。
あるローカル・コンピュータやドメイン内で、NTFS上のファイルを移動したり 、名前を変更したりしたことを外部から追跡するサービス。これにより、 ローカル・マシンやドメイン内のNTFS間でファイルを移動させたりしても、 OLEのリンク先やショートカットのリンク先が検索され、 正しく移動先を 指すように自動的に修正が行われます。